『意志と表象としての世界』世界は意志の産物、形而上学は意志の哲学を補完し、これに付加された叡智と救済の教え、この哲学の構想は意志的衝動的天性の人、どす黒い暗黒の衝動と並んで浄化への精神化への認識の衝動も同じように強い天性の人によって生み出された。性をはっきりと意志の焦点であると名付ける汎性愛的な構想の哲学、美的状態こそ利害を離れた純粋な観照の状態であって、衝動のくびきから解放される可能性であると解釈することを欲する構想の哲学、生半可な知性に反抗する意志から欲望からこの意志の知的否定である哲学は生まれた。この哲学をそのようなものとして体験し自分自身のものとして、自分を語っている哲学として感謝の念をもってこの哲学を取り上げた。一方では暗い衝動と苦しみ多き権力意志ならびに快楽への意志、他方では倫理的浄化と救済を求める衝動とが合体し、情熱と静穏への意志が合体して出来ている天性でした。平和主義と英雄精神との独特な混合物であった思想体系、幸福は幻影であると断じ、到達さるべき最高最善の境地とは英雄的生涯であると主張した思想体系、自分自身が抽出したもの、我が天性のために生まれた体系であるかのように歓喜した。高貴にも病的で身を灼くような魅惑に満ちた作品、ロマン派の厭わしくも高貴なあらゆる神秘に深く通じたロマン主義的な夜の賛美。二つは同じものであり完全に一つのもの、二人の魂の永遠の合体、結び付き、真の世界の為の私たちの全存在、全生涯の為の結び付きなのです。
