自己変革の方法
永遠を超えて存在する。無限であり周期的である。カオス理論？『構造・安定性・ゆらぎ〜その熱力学的理論』熱力学のかなり専門的な研究書がどうして重大な思想的意味をもつのだろうか。このことは『散逸構造〜自己秩序形成の物理学的基礎』『存在から発展へ〜物理科学における時間と多様性』『混沌からの秩序』と続く仕事のなかで、次第に明らかになっていく。閉鎖系から開放系へ、平衡状態の構造分析は、非線形性や不安定性を含む現象まで拡張されるようになった。このことは、流体物理学や熱力学の知見が生物系の問題を扱う可能性を拓くものだった。事実『混沌からの秩序』では「複雑性の科学」としての熱力学の形成・発展が「ゆらぎを通しての秩序」を見出す結果になったことが物語られている。「自己組織化」という現象の発見は、無生物と生物の境界を連続的に把えようとする可能性を示唆するものだ。かつてベルクソンは『創造的進化』のなかで、壮大なヴィジョンを展開した。科学が「具体性という複雑性の現象」を解明する方向へ向かい始めた。『タオ自然学〜現代物理学と東洋的神秘主義の間の並行関係の研究』刊行。「ニュー・エイジ・サイエンス」と呼ばれる科学の新しい潮流を生むことなった。「コズミック・ダンスへの招待」のなかで、美しい体験について記している。彼は夏も終わりの午後、海辺で波を見つめながら、自分を取り巻くすべての事象が壮大なコズミック・ダンスを踊っていることに気付いた。その踊りはヒンドゥー教教の神シヴァの踊りだった。量子論の不可解さと東洋の神秘思想に或る関連が存在するように思われた。『タオ自然学』は合理的・分析的思考と瞑想的神秘体験を結び付ける試みだった。「ニュー・エイジ・サイエンス」とは、自然科学の最先端の謎と神秘主義的体験がアマルガムをなす、何とも不思議なエクリチュールだった。『個体発生と系統発生〜進化の観念史と発生学の最前線』発生学、生態学、形態学、進化思想史をカバーした専門的大著である。反復説、個体発生において系統発生は繰り返されている。『自己組織化する宇宙』様々な理論を参考にしつつ、独自の宇宙進化論として纏めようとした。「自己決定と自己組織化、構造の開放性と柔軟性、進化していく自由」への関心は、「嵐はおさまり、旧構造はなんとか持ちこたえたかに見えた」にもかかわらず、「我々の心の構造が変わってしまった」以上、「世界はもはや以前と同じ世界ではなくなっていた」。『フラクタル〜形と偶然と次元』『フラクタル幾何学』フラクタルとは、不規則な断片を意味している。この幾何学は、「もつれた奇妙な曲がりくねった」自然界に存在する不規則な現象を定量的にかつ厳密に考えることを目的にして考案されたものだった。例えば、海岸線の複雑で不規則な形状や雪の結晶の精緻な形、ブラウン運動のような原子の不規則な動きなどを、この幾何学では跡づけることができる。コンピュータ解析の進歩により、この頃から行われ始めた乱流現象の分析に大きく寄与することになった。一九八〇年代に入って、物理学はその姿を大きく変えていくことになる。これまで、物性論の範囲で統計力学や確率過程だけの分析だった分野が、全く新しい観点から見直されるようになってきた。『生成』ここに今、連鎖がある。空白の海・・波と大波の揺動と分岐と反復とリズムあるいは調子と渦巻・・この連鎖は途切れる、どの点でも途切れる・・この連鎖の特色は脆く不安定である。
