血液は自我の道具なので、思考と感覚を集中的に体験することによって神経を血液からいわば解放した人は、まるで自分が通常の自我から切り離されてしまったかのように感じる。他人に対するように「これはお前だ」と感じる。高次の存在が自分の中に聳え立っているかのように感じる。別の存在が私の中へ侵入し、その存在と私とが一つであるかのように感じる。本来、霊界は血の板に、それ故自我の中に書き込まれている。外なる感覚世界の中で取り巻いているすべてのものの根底には霊界がある。霊界を見るのは感覚的印象が織り成すヴェールを通してだ。自我から解放された瞬間に、感覚印象の背後にある霊界の中へ参入する。内臓器官は身体組織に包み込まれ、そこには外界が凝縮して存在している。内面化された外界が血に働きかけている。
