政府主催の教育改革タウンミーティングにおける「やらせ質問」が判明した問題をうけて、教育基本法の改正案の成立に野党からの反発が強くなっている。

タウンミーティングにおける「やらせ質問」など、いまさら始まったものではなく、役人の染色体に染み付いたものだ。

そんなことに、今さら驚く必要もなければ、取り立てて騒ぐ必要もない。

さらに、教育基本法の改正について、役人の問題を関連させて議論するのは大きな間違いだ。

なぜなら、法律を作るのは、本来役人の仕事ではなく、立法府である国会議員であり、本来的に言えば、法律を作る作業に役人は関係ないことだからだ。

しかし、実際には立法府である国会議員主導で法律が作れるかというと、難しいだろうと私は思う。

なぜなら、これまでに経験がないということに加えて、法律同士の抵触がないかどうかを細かくチェックできる実質的な力があるのは内閣法制局だけだからだ。

このような法整備に関する制度上の問題もさることながら、今の日本の現状を鑑みると、より根本的な問題がある。

それは、日本の学者には、全ての法律の土台となるフレームワークを作り上げる力がないということだ。

日本の学者は、優れた解釈学者に過ぎず、「他人が作ったものの解釈」はできるが、「自ら白い紙の上に絵を描く」ことができないといわざるを得ない。

実際、日本の法律の多くは諸外国のコンセプトを模倣しているだけだ。　憲法も同様だ。

他国のコンセプトを模倣しているだけなので、今の日本の現状からすると定義しておくべき「個人と市町村」「個人と都道府県」「家族と個人」などについての言及は明記していません。

さらに、経済大国となった今の日本という国が「積極的に」どのような先進国としての役割は果たしていくのかという「日本と世界の国との関わり」という最も重要なコンセプトが欠落しているのは致命的だと思う。

教育について考えるときも、実は同じことが言える。

教育基本法の字面を変えようとするのではなく、教育のフレームワークを作り上げることが重要だろう。

憲法にしろ、教育基本法にしろ、部分的な字面を変更するだけでは無意味だ。

たとえこれまでの経験がなく、難しいことだとしても、フレームワークをゼロから作り上げるように、取り組んでいくべきではないだろうか。




 

今の景気回復の実態と本当の景気回復に必要なこと 


ニュースの視点 / 2006年11月21日


７日、帝国データバンクは、今回の景気拡大について、調査した企業の77.7%が「実感がない」と回答したとの調査結果を発表した。

「なぜ景気回復の実感がないのか？」という論調だが、景気回復の実感を得ることができないのは、当たり前のことだ。

なぜなら、今回の景気回復は単にプラス成長というだけの低成長に過ぎないからだ。

景気回復の期間に焦点をあてて、いざなぎ景気の57ヶ月（1965年10月～1970年7月）を超えようとしているわけだが、経済成長率に目を向けてみると全く違う事実が見えてくる。

「いざなぎ景気」のときのGDP成長率は、毎年8%前後だった。現在、破竹の勢いで成長を続ける中国と同じくらいの急速な経済成長率だ。

一方、今の景気回復とは、一体どのくらいの経済成長率（実質GDP成長率）なのか？

実は、1％弱を行ったり来たりという水準に過ぎない。

つまり、政府が言うところの景気回復（好景気）というのは、単にマイナスになっていないという意味でしかない。

すなわち、経済成長率1%前後の「ちょぼちょぼ景気」でしかないのだから、景気回復（好景気）への「実感がない」というのは当たり前だろう。

では、未だに低成長を続ける日本において、本当の意味で景気回復（好景気）を実現するために打つべき手は何だろうか？

ポイントは、個人資産1,500兆円という巨大なダムを決壊させることだ。

この1,500兆円が市場で有効に使われるかどうかは、個人の心理的な要因によるところが大きいだろう。

この点を分からないまま、マネー・サプライと金利に頼った政策を打ち出しても意味がない。

なぜなら、現在の日本は低成長ではあるけれども「お金は溢れるほどある」状態だからだ。

それよりも、例えば、築30年近い家に住んでいる多くの年配の方が抱えている建て替え需要に応えるような具体的な施策を考えてみる方がずっと効果的だろう。

いざなぎ景気と比較して「景気回復の実感がない」などという一面的な事実（数字）を見るのではなく、きちんとデータを見る目を養うことが大切だ。

政府には1,500兆円の莫大な個人資産を有効に使う施策を考えてもらいたい。



 

【大前研一ライブ】11月12日号の主なニュース 


ニュースの視点 / 2006年11月15日


＊韓国･盧武鉉大統領／北朝鮮との南北協力事業で継続を明言

＊サムスングループ／流通業から撤退、製造業と金融・サービスに注力へ

＊韓国･携帯電話学科／成均館大学で０７学年度１学期から携帯電話学科

＊米国中間選挙／民主党が上院下院で過半数を確保

＊米・ラムズフェルド国防長官／イラク政策で引責、辞任を発表。後任にはロバート･ゲーツ氏

＊世界平和の脅威／英紙調査で首位はウサマ･ビンラディンで８７％が脅威と回答

＊英国情報局保安部／テロ予備軍２００グループ、１６００人を追跡中

＊トルコ情勢／現地世論調査ではＥＵ加盟に機運がしぼむ

＊中国･外貨準備高／準備高が１兆ドル突破。貿易黒字は前年比６割超ペースで増加

＊米・バーナンキＦＲＢ議長／“金融改革で政策運営に難しさ”と講演で述べる

＊戦後最長景気／帝国データバンク調査では景気拡大に「実感がない」が７７．４％

＊消費者金融／０６年９月中間期決算で大手４社が最終赤字に転落

＊みずほＦＧ／ＮＹ証券取引所に上場。時価総額は９００億ドル程度に

＊カブドットコム証券／夜間市場の取引終了時間を延長。銘柄数も１０００に

＊楽天／「楽天ＫＣクレジット」事業譲渡に伴う損失額との合計は約２９３億円に

＊村上ファンド／出資金返還に目処、近くファンドを解散へ

＊明星食品／「日清食品」との提携交渉で内外食品メーカーも意欲

＊三角合併／経済同友会・北城代表幹事が敵対的買収と区別を求める

＊トヨタ自動車／９月中間期の営業利益が初の１兆円突破

＊自動車メーカー提携／「トヨタ自動車」と「いすゞ自動車」が資本業務提携。「トヨタ」と「ＧＭ」が首脳会談。「いすゞ」と「日野自動車」が提携協議

＊仏ルノー／印「マヒンドラ」と折半出資で合弁工場

＊ダイムラー／「フォルクスワーゲン」と提携検討

＊独リンデ／フォークリフト事業の売却発表。売上げ規模で世界第２位に

＊欧州エアバス／「Ａ３８０」の納期遅れで親会社が赤字転落

＊新日本製鉄／ブラジルの鉄鋼最大手「ウジミナス」への出資を発表

＊大画面ＴＶ／７－９月期の世界出荷で液晶がプラズマを上回る

＊ベスト電器／再建中の「さくらや」に４０％出資し傘下に

＊レックスＨＤ／経営陣によるＭＢＯを実施、株式を非公開化する方針

＊プレステ３／ソニーが新型ゲーム機を発売

＊携帯電話・顧客争奪戦／序盤は「ＫＤＤＩ」が優勢に

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